賃貸を記録に残すなら
マンションが最有効と考える場合・基本的には容積率の確保と敷地規模、がポイントとなる。
なお、規模が大きい場合は建設される戸数が多くなり、市場での消化が困難になるケースがあるので十分に注意する。
地域での市場性を調査するデータとして、「東京カンテイ」のデータが有効である(東京カンテイのデータは会員企業以外には提供していない)。
上下水道をはじめとする供給処理施設への状況の確認。
(特に急速に市街化が進んだ市町村の場合、水道供給等が追いつかないことからマンション建設が拒否される可能性があるので十分に注意する)・市街地・鉄道駅へのアクセス性・敷地規模が500uを超える。
給排水設備の状況・容積率が200%を超える(特に前面道路の幅員による容積率の制限)・市場性がある戸建分譲が最有効と考える場合・市街地へのアクセス性・給排水設備の状況・市場性があるロードサイド商業施設が最有効と考える場合・接面道路の通行車両の種類・接面部分の状況(長さ・自動車の進入)・ロードサイド商業地としての繁華性・背後人口大規模商業施設が最有効と考える場合。
背後人口・周辺の商業施設の進出動向・業界の動向物流倉庫が最有効と考える場合地域や交通施設の状況にもよるが、物流倉庫用地の需要は比較的多い。
したがって、この物流施設用地の相場を探ることは比較的容易である。
十分な流通性が認められる場合であれば、過去からの価格水準の動向に留意しつつ、この相場をもって考えるのが一般的であろう。
もちろん建物取壊、造成、土壌改良等に費用を要する場合はこれを控除する必要がある。
一方で、物流倉庫賃貸を前提とした貸地、借地も考えられるが、地代の水準は低く、これをもとにした収益価格は通常、実際に売却する価格水準の5分の1から10分の1程度ときわめて低くなる。
基本式:最終引渡しの土地相場価格一費用(建物取壊費用十造成費用十土壌改良費用等)マンションが最有効と考える場合マンション建設を前提とする場合は、その分譲総額から、造成費用、建設費用、分譲コスト、業者利益、付帯費用を控除し、更に所要期間に応じた期間割引で割り引いて、土地価格を求める。
これを「開発法」と呼んでいるが、分譲素地などではこの手法をもとに求めた価格が妥当と考える。
開発法は、マンション業者が用地取得を前提として考える場合に価格を求める手法である。
したがって需要者の意向を十分に含んでいると考えられる。
しかし、近年相当数のマンションが供給されていることもあり、競合マンションの売行状況等を十分に注意しないと、想定そのものに無理がある場合もある。
特に需要者の目が厳しく、駅への接近性、周辺環境に関する調査が重要となっている。
開発法には、マンション分譲を前提とするものと、戸建住宅分譲を前提とするものの2種類がある。
各時点ごとで現在価値に期間割引したものの合計=開発法による価格戸建分譲が最有効と考える場合マンションと同様に開発法という考え方に基づいて考える。
この場合は実際の土地分譲収入から造成費、利益、付帯費用を控除することになる。
なお、従来、市街化調整区域に存在する工場で、いわゆる既存宅地に認定される工場の場合、開発許可の取得が可能で戸建住宅用地に転用できる可能性が高かったが、都市計画法の変更による既存宅地制度の廃止で、今後開発許可取得そのものが微妙になるケースがあるので注意を要する。
ロードサイド商業施設が最有効と考える場合地域により異なるが、取引が活発で流動性が高い地域においてはその相場を時価把握の前提と考えてよいと考えられる。
もちろん、建物取壊費用、必要となる造成費用等の控除が前提となる。
しかし、近年売買ではなく借地による商業施設の立地のケースが増えている点には注意が必要である。
大規模商業施設が最有効と考える場合大規模商業施設立地の可能性の判断は難しい。
しかし、一般に地域における土地売買相場に比べて相当低い水準でないと、取得には至らないケースが多い。
この場合の判断は難しいので専門家に相談することをお薦めしたい。
不良債権の担保不動産を見ていると日本旅館が以外に多いのに驚く。
不良債権化するということは、それだけ債務者の経営環境が厳しいことにほかならないが、その特徴を見ると次のように分けられる。
バブル期に大幅な設備投資を行ったツケで借入金の返済が滞ってしまったもの施設面の陳腐化による集客力の減少から売上げが極端に落ちてしまったもの旅行のダウンサイジング化(個人旅行化)への対応が遅れてしまったものもちろん、不況による宿泊客減少の影響が大きい。
社員旅行の形態の変化をはじめとした団体旅行の減少、顧客志向が大規模施設型の旅館から小規模施設型の旅館へ移るといった社会環境の変化等の要因もあるなど、その要因自体も地域によりまちまちである。
単価の下落も続いており、ある程度の稼働があっても売上げにつながらないなど悩ましい面も多い。
一般に、不動産評価のなかで旅館の時価評価はきわめて難しいものとされている。
その主な理由としては次のようなものが考えられる。
・旅館の売買事例が少ないこと。
・敷地の価格に旅館の建物の価格を合算して求めた積算価格で売買されるケースはまれであること。
・収益還元法を適用するとしても収益力を把握すること自体が難しい。
さらに現在の環境の変化を勘案すると、将来の予測がつきにくいこと。
そもそも、日本旅館は資本主義経済に合致しておらず、家事労働の集約であるとさえ言う人もいる。
したがって赤字の穴埋めは経営者個人負担で乗りきったなどというものもある。
しかし、今後旅館の時価を考える場合には、収益還元法による旅館の価値把握は必須となると考えられる。
ここではまず、一般的な旅館の姿を分析・分類し、次に、近年経営が行き詰まった旅館について分析を行う。
さらに、旅館の運営に必要な経営指標を整理して、最終的に収益物件としての旅館の価値を求めてみる。
日本には温泉地等を中心に数多くの旅館が存在する。
社団法人日本観光協会が発行している『数字でみる観光1999』では、97年(平成9年)現在で温泉地数は2、615カ所、宿泊施設数は15、643となっている。
ある雑誌には温泉地数は昭和9年に868カ所であったが平成11年には2、839カ所に増え続けていると記載されている。
これらの数値にはそれなりの信逓性はあると思われるが、宿泊施設による細かい分類の把握は非常に難しい。
だが、ここ数年、旅館やホテルの倒産も多く、きわめて専門的な評価が求められているのは事実である。
ここではまず、旅館をいわゆるホテルと区別する特徴を挙げてみた。
旅館独自の特徴建物が日本風建築で畳部屋を中心とした構造である。
サービス面では宿泊・食事一体化すなわち宿泊客には食事のサービスがついてくる世界に類を見ない独特の形態をとっている(この泊・食一体型と呼ばれるサービス体制に大きな特徴がある)。
旅館の運営形態をみると、大半が所有者=経営者、すなわち経営者が旅館そのものを所有しているというのが一般的で、ホテルのように経営にタッチせず土地・建物の所有のみというオーナーはほとんど存在しない。
なお、このことが、旅館運営形態の最大の特徴ともいえる。
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